Re:Romance

 香椎との関係を疑われながら、美少年に翻弄されるって。たまんない。今日の私の運勢ピカイチいけてるって。


「そうやって、有耶無耶にするほど深い関係なんですか。」  

「天と地の間には現代社会という空虚があるように、私と香椎との間には深い溝があるんだよ!」

「“香椎”って……やっぱ深いんじゃないですか。」 

「墓穴は掘ってないよ?」

「程よく焦燥感が駆り立てられるな」 


 何かをつぶやく実来君が、合間合間に私の唇に吸い付く。

 
 そのたびに私は息を吸い込もうとするけれど、全然させてくれない実来君の唇。全然乾燥してなくて羨ましい。


 セックス中のキスとはこうも違うもんなのか。


 汗と蜜が入り混じった隙間に交わされる粘液の交換。猥雑で肉欲的な描写が、服を着ているというだけで4割削減される。 


 それなのにすでに私は蕩けきっているのだ。社用車内と制服姿という背徳的オプションに課金した実来君はノーベル背徳賞ものだ。  


 これも作戦のうちなのか。


「……先輩、なんかいつもより、えろ」
「っ」


 実来君のその言葉で、ぶわっと胸の間から汗が噴き出すのを感じる。そのえろを生み出したのは紛れもなくあなた。


あなたでしかないんだよ。 


 実来君。好きだよ。


好きで好きで好きで


好きって気持ちが、今にもあふれ出そう―――……



 宣言通り、自分の目頭に涙がたまるのが分かった。どうにもあふれてきちゃうから、そっと目を開けてみた。


 そしたら実来君が、キスをしながらも私を細目で見ているもんだから。やらしー。


「……こういう感覚なのか。」  
「えっ」
「サディストの気持ちって。」


 実来君の瞳が、私の涙目をじっと捉える。


 ふるふると、実来君のシャツをつかむ自分の手が震える。


 シャツ越しに触れる実来君の素肌。熱くて、その鼓動にまで迫ってみたい。

 
「ストッキングの替え、あります?」
「な、ないよ」
「じゃあ後からコンビニで買いましょう。」


 太ももからやんわりと、硬い指が侵入する。


 タイトなスカートの中で、実来君の右手が私の内太ももをなぞる。   

  
「あ、まって、」
「足、開いて」
「や、やだ」
「開けよ、里夏。」   


 唇と唇の合間に紡がれる、実来君の圧迫口調。


 呼び捨てにされたのも初めてで。どうしようもなく身体が反応してしまう。


「だめ、」  


 実来君の手と指が、左右の内太ももを行ったり来たり。核心にはたまに爪先で触れられるほどの低圧力。もっともっと触ってほしいのに。


脚の付け根ギリギリばかりを攻められるばかり。















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