奏多くんは私に振り向いてくれない
「ぁ、」
私は今の状況に気が付いて、ぱっと手を離す。
「……なんでもない、忘れて。」
私はくるりと向きを変えて、日直日誌に向かい直す。
……全然出て行かないじゃん。
行動 気になっちゃうじゃ〜んん!!!
私は意識だけを緑那くんに向けて続きを書き進める。
彼は自分の席で復習をしていて、しばらくすると読書を始めた。
別にそのくらい、家でやれば良いのに。
でも、いてくれることが少し嬉しい私がいる。
終わった、片付いた。
いつもの日直の日なら待ち遠しい時間が、今、今日だけは来ないでほしかった。