絡まる残り香―滴る甘い蜜―

【第一話】:鏡の中の「良い母親」5

突然、誠司は向きを変えて、布団とひとみの首の間に腕を差し込み、ひとみを引き寄せる。

「……お望みとあらば」

誠司の言葉には棘があり、憎しみめいていた。

ひとみの唇に強引にキスをする。

「んんんんっ……やめてよ!」

力の限り、ひとみは仰け反り唇を外す。

だが、誠司の挙動は止まらない。

首筋に顔を埋め、ひとみの首に吸い付く。

右半身の体勢で、右手首を誠司に掴まれて、身動きが出来ないひとみ。

藻掻くが、誠司に抑え込まれて動けない。

(……嫌っ、嫌っ、嫌っ、こんなの私は望んでない。私は……)

誠司はひとみの、パジャマのボタンを外しにかかる。

荒い吐息がひとみに浴びせられ、パジャマの上着が開かれ、誠司は乳房を貪り、揉みしだく。

「止してよ、……お願い、やめて。分かったから、……お願いだから、やめて」

ひとみは理央の寝てる子供部屋へ、聞こえないように、小声で耳打ちする。

誠司は一向にお構え無しに、ひとみの身体を貪り、ズボン、ショ一ツの中へ手を忍ばせる。

(……これじゃまるで、レイプじゃない。なぜ、夫にレイプされなきゃ、ならないの?……なぜ)

ひとみの眼尻に涙が光る。

誠司も自身のズボンを脱ぎ、下着を脱ぐと、ひとみの胸に跨り、すっかり興奮した『雄』を強引に唇を割り込む。

「んぐっ、んぐっぐぐ……」

噎せ返る思いで、咥えさせられた。
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