絡まる残り香―滴る甘い蜜―

【第六話】:背徳の褥(しとね)4

娘に気づかれるかもしれないという極限の緊張が、ひとみの神経を異常なまでに鋭敏に研ぎ澄ましていた。

ひとみは答える変わりに、寝返り、老人と向かい合い、足を腰に絡めた。

「……そうか、そうか。わしが恋しいんだな」

老人は嬉しそうにしっかり抱いて、唇にむしゃぶりつき、自身の「雄」を、ひとみの子宮の辺りの下腹部に押しつける。

老人はひとみの臀部を撫で廻し、恥骨を撫で、そろり秘部周りを指でなぞる。

蜜は滲み出で、秘部を湿らせて不快な感じにひとみは、嫌悪感とそれ以上の疼きを覚える。

(私は何を期待してるのだろ……)

老人の舌はしつこく、しつこく首筋を舐め、仰け反る首を吸い、鎖骨に沿って舌先を這わす。

荒い鼻息が首筋を耳もとに遡り、老人の熱を擽り、ひとみの理性を徐々に狂わせて行く。

「……うぅ…ん、はぁ、はぁ……」

声を殺していても、ひとみの唇からは喘ぎ声が微かに洩れる。

老人の二本の指、中指と人差し指が膣口、突起を弄り、ひとみの蜜を指に馴染ます。

指に充分蜜の湿り気が生き渡ると、花弁を開いて指先をねじ込み、第一関節まで入れると、膣内の天井を指の腹で押し付け、円を描くようにグリグリ擦る。

ひとみは、ドクンと電流が下腹部から背中に走り、腰が引けた。

老人の指は徐々に速さを増し、執拗に一点を責め続ける。

(やだ、声が……声が出ちゃう。我慢出来ない)

「ぁぁぁ…っ」

湿った唇から甘い喘ぎそうな吐息を発し、ひとみは慌てて口を掌で押さえつけ、声を抹殺した。

掌には、自身の熱い吐息が「ムワッ」と籠り、鼻腔を、情欲に染まった自分の匂いが満たす。

抱きつき、背中に腕を廻して仰け反っていたひとみは、片方の腕をスルリ滑らし、老人の軟らかな「雄」を掌で包み込み、その胸に顔を埋める。

ひとみは老人の唇に自身の唇を重ね、舌先を口に忍ばせる。
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