絡まる残り香―滴る甘い蜜―

【第ニ話】: 錦糸町の悪夢 2

​「……っ、あ……」

​黒い紐が、ひとみの細い手首を無慈悲に締め上げる。

ベッドのヘッドボードに固定された両手。

無理やり引き上げられたことで、ひとみの豊かな胸は強調されるように反り返り、ブラウスの隙間から露わになった白い肌が、恐怖と興奮で小刻みに震えている。

​男はひとみの靴を乱暴に脱ぎ捨てると、その「自慢の脚」を一本ずつ、品定めするように撫で上げた。

「さすが、いい脚だ。これがあの時、俺の股間に擦りついてきたんだよな……」

​男の大きな掌が、太ももの内側、最も柔らかい部分を強く掴む。

ストッキングの生地が男の指に食い込み、ひとみは恥辱に顔を歪めた。

加納の愛撫は理知的で、佐藤のそれは卑屈だった。

だがこの男には、どちらもない。

ただ、目の前の肉体を屈服させたいという剥き出しの征服欲だけがある。

​男はポケットから、小さな、だが鋭利なカッターを取り出した。

「……っ、何を……!」

「静かにしろ。お前の綺麗な『仮面』を、一枚ずつ剥いでやるだけだ」

​男はひとみが履いていたストッキングの付け根に刃を当て、一気に引き裂いた。

伝線どころではない。ひとみの自慢の脚を包んでいた薄い膜が、無惨な布切れと化していく。

剥き出しになった生足が、ホテルの乾燥した空気にさらされる。

​男はひとみの両脚を割らせると、その間に自身の身体を割り込ませた。

「ほら、見ろ。お前の『自慢』が、こんなに情けなく開いてるぞ」
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