絡まる残り香―滴る甘い蜜―

【第三話】: 地下の渇望、快感への回廊 1

何方ともなく、吸い寄せられるように濃厚なキスをした。

「……んっ、あ……」

大部屋の重厚な扉が背後で閉まった瞬間、二人は吸い寄せられるように正面から衝突した。

立ったまま、美奈代のしなやかな腕がひとみの細い腰を強引に引き寄せる。

白いタオルケットのガウンが、ふわり混ざり合い互いの肌を擦った。

​美奈代の唇が、ひとみの薄い唇を塞ぎ、熱い舌が口腔の粘膜を執拗に舐め上げる。

鼻腔を突くのは、美奈代が放つ濃厚なイランイランの香りと、混じり合う唾液の甘い鉄の味だ。

ひとみの指先は、美奈代のガウンの裾を割り、既に蜜を湛えた秘所へと迷わず潜り込む。

美奈代の腰が引ける。

​「……ぁ、ふ、……んっ」

指先がクリトリスの尖端に触れた瞬間、美奈代の背中が弓なりに頻えるのが伝わる。

クチュ、グチュリと、粘り気のある愛液が指の間で弾け、卑猥な粘着音を室内に響かせた。

周囲のカップルが発する、肉がぶつかる鈍い音と、獣のような荒い吐息が、ひとみの耳を打つ。

空きスペースを見つけると、二人は手を取り合い、倒れ込むようにカーペットへ横たわった。

美奈代はひとみの首筋へ片腕をまわし、自分の方へ引き寄せる。

もう片方の腕でひとみの、ブラジャーのカップから溢れんばかりの乳房を、乱暴に揉みしだく。

指先に伝わる柔らかな弾力と、乳首がコリコリと硬く尖っていく感触が、ひとみの理性を削る。

「……いい、ひとみさん……もっと、……っ」

美奈代の舌がひとみの項を舐め、そのまま鎖骨から乳輪へと、熱い筋を描きながら降りていく。

ひとみはうっとりと瞳を閉じ、自身の内側から溢れ出す、熱く濁った蜜の重みをじわっと下腹部で感じた。
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