絡まる残り香―滴る甘い蜜―

【第一話】: 白衣の陥穽 8

資料室の隅、古びた紙の匂いに佐藤の体臭が混じり合う。

ひとみの自慢の脚を、佐藤の震える掌が乱暴に割り込んだ。

ストッキングの繊維が、彼の乾いた指に引っかかり、チリチリと音を立てる。

​「若林さん……なんて、良い身体を……っ」

彼の眼鏡が、ひとみの形の良い胸に押し付けられ、冷たく肌を打つ。

アイロンの効きすぎた彼のシャツから、安っぽい洗剤の匂いが立ち昇った。

その無骨な欲望に、ひとみの秘部は反射的に熱い蜜を吐き出す。

​佐藤の舌が、ひとみの喉仏を卑しく舐り上げた。

ヌルリとした湿り気と、微かなコーヒーの苦みが肌に残る。

背後の書棚からは、重い医学書が床に落ちる鈍い音が響いた。

​「ダメよ、先生……誰か、来ちゃう……」

拒絶の言葉とは裏腹に、ひとみは彼のネクタイを指に絡め取った。

シルクの滑らかな質感が、指先の火照りを一層際立たせる。

彼の股間の硬質な質量が、タイトスカート越しに下腹部を突き上げた。

​薄暗い室内で、佐藤の鼻息が獣のように荒く、鼓膜を震わせる。

換気扇が回る低い唸り声が、二人の密事を隠すように重なった。

ひとみは爪を立て、佐藤の背中の肉を思い切り掻きむしった。

佐藤はなりふり構わず、ひとみのブラウスのボタンを二つ引きちぎった。

床に転がるプラスチックの硬い音が、資料室の静寂を鋭く切り裂く。

露わになった形の良い胸が、埃っぽい空気の中で激しく波打った。

​「ああっ、先生……壊れる……っ」

彼の口腔から溢れる熱い唾液が、乳首を湿らせ、夜風のように冷える。

鼻腔を支配するのは、佐藤の焦燥した汗と、古いインクの匂いだ。

自慢の脚を彼の腰に回すと、ズボンの荒い生地が内腿を激しく擦った。

​佐藤は呻き声を上げ、自身の昂ぶりをひとみの秘部に叩きつける。

粘膜が結合するグチャリとした音が、書棚の隙間に反響した。

彼の背中から伝わる心臓の鼓動が、指先にドクドクと不気味に響く。

​絶頂の瞬間、佐藤の眼鏡がズレ、ひとみの肩に食い込んで痛みを走らせた。

「若林……さん、っ……あ、ああ!」

彼はひきつけを起こしたように硬直し、ひとみの深奥に熱い塊をぶちまける。

​結合部から漏れ出す愛液が、床に落ちたカルテを白く汚した。

遠くで救急車のサイレンが、現実を呼び戻すように冷たく鳴り響く。

ひとみは乱れた髪を整え、佐藤の耳元で「また明日」と冷酷に囁いた。
< 8 / 66 >

この作品をシェア

pagetop