絡まる残り香―滴る甘い蜜―
【第三話】:値踏みの熱狂、欲望の検品 1
大広間を支配するのは、理性を焼き尽くすシャンデリアの暴力的なまでの白光。
紳士の仮面を脱ぎ捨てた獣たちの剥き出しの欲望が放つ、噎せ返るような汗と葉巻の匂いだった。
会場を埋め尽くすのは、一晩10万円という高額な会費を厭わない、政財界の有力者、資産家、そして特権階級の男たち。
彼らは最高級の葉巻を燻らせ、グラスを片手に、ステージへと向かう10人の「商品」を、家畜市場の仲買人のような冷徹な目で見定めていた。
(……なに?この人達の眼。普段と女性を見る眼が、……違う。まるで飢えた獣の眼だわ。…怖い)
法も倫理も届かないこのクローズド・オークションにおいて、彼女たちは「個」を剥奪された、ただの「動産」へと作り替えられていく。
「競りの前に、只今から『品定め』の時間とする。紳士諸君、存分に検品したまえ」
司会者の合図とともに、参加者たちが一斉に女性たちの周りに群がった。
そこかしこで、純白のべビ一ド一ルが乱暴に脱がされる音が響き、女性たちの悲鳴と、男たちの卑猥な笑い声が広間に充満していく。
この場において、男たちの無遠慮な接触は「検品」という正当な権利として認められていた。
ひとみの左隣には、二十一歳の元アイドル。
数ヶ月前までステージで何万ものファンに愛を振りまいていが、今は三人の肥え太った男たちに組み伏せられ、屈辱に濡れた瞳を露わにしていた。
「ほう、あの清純派が、こんなに濡れた瞳をして……。媚薬の効き目は抜群だな」
男たちは彼女の細い手首を掴み、ステージの床に膝を突かせた。
一人が彼女の豊かな髪を後ろから掴んで仰け反らせ、もう一人が彼女のベビードールの胸元に顔を埋める。
若く瑞々しい肌に、男たちの吸い付くような音が執拗に刻まれていった。
男の分厚い手のひらが、彼女の細い顎を強引に割り開く。
紳士の仮面を脱ぎ捨てた獣たちの剥き出しの欲望が放つ、噎せ返るような汗と葉巻の匂いだった。
会場を埋め尽くすのは、一晩10万円という高額な会費を厭わない、政財界の有力者、資産家、そして特権階級の男たち。
彼らは最高級の葉巻を燻らせ、グラスを片手に、ステージへと向かう10人の「商品」を、家畜市場の仲買人のような冷徹な目で見定めていた。
(……なに?この人達の眼。普段と女性を見る眼が、……違う。まるで飢えた獣の眼だわ。…怖い)
法も倫理も届かないこのクローズド・オークションにおいて、彼女たちは「個」を剥奪された、ただの「動産」へと作り替えられていく。
「競りの前に、只今から『品定め』の時間とする。紳士諸君、存分に検品したまえ」
司会者の合図とともに、参加者たちが一斉に女性たちの周りに群がった。
そこかしこで、純白のべビ一ド一ルが乱暴に脱がされる音が響き、女性たちの悲鳴と、男たちの卑猥な笑い声が広間に充満していく。
この場において、男たちの無遠慮な接触は「検品」という正当な権利として認められていた。
ひとみの左隣には、二十一歳の元アイドル。
数ヶ月前までステージで何万ものファンに愛を振りまいていが、今は三人の肥え太った男たちに組み伏せられ、屈辱に濡れた瞳を露わにしていた。
「ほう、あの清純派が、こんなに濡れた瞳をして……。媚薬の効き目は抜群だな」
男たちは彼女の細い手首を掴み、ステージの床に膝を突かせた。
一人が彼女の豊かな髪を後ろから掴んで仰け反らせ、もう一人が彼女のベビードールの胸元に顔を埋める。
若く瑞々しい肌に、男たちの吸い付くような音が執拗に刻まれていった。
男の分厚い手のひらが、彼女の細い顎を強引に割り開く。