元恋人と契約結婚したら溺愛が止まりませんでした
そして翌日、会社の前に黒い高級車が停まっていた。

「ええ?運転しているの、いい男じゃない」

茜さんの言葉を聞いてふと見ると、見覚えのある顔。

「遼!」

驚いて高級車の傍に行く。

運転席の窓が開く。

「美月」

まるでずっと待っていたかのように、彼は私を見つめた。

「仕事終わり?だったら、車に乗って」

「え?」

「迎えに来た」

言われるまま車に乗る。

車の中で、遼が私の方を振り向く。

「美月にお願いがある」

「なに?」

「俺と、契約結婚をしてほしい」

「……え?」

言っている意味が分からない。

「結婚って……夫婦になるの?一緒に住むってこと?」

「ああ、そうだよ。一年でいい」

私はゆっくりと、窓の外を見た。

私は二十八歳。

親には顔見合わせる度に、散々言われている。

そろそろ、結婚しないの?
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