最低で大嫌いなあなた、結婚してください
そのあと、鞠花はうつろな目で眼前の空間を見つめた。
やがて彼女はニュースを聞きながら大きく息を吸って止め、吐く。
「…………馬鹿…………」
鞠花はギュッと目を閉じて震える息を吐き、クシャリと髪をかき回した。
**
救急車を呼んでほどなくして、サイレンの音が聞こえてマンションの前に車が到着したのが分かった。
(もう少しだ)
痛みに耐えながら自分に言い聞かせた祥吾は、意識を失う寸前だったが、必死に己に活を入れる。
そのうちマンションの管理人によって玄関ドアが開けられ、「鳳さん!」と救急隊員たちの声が聞こえた。
(鞠花、褒めてくれるかな……)
祥吾は薄く笑い、ようやく意識を暗転させた。
彼が病院に搬送された頃、両親のもとにはすでに連絡がいっていて、彼らの同意のもと必要な検査、手術が行われた。
祥吾は小腸を損傷しており、開腹手術を経て三日ほどICUで過ごした。
意識が戻ったあとは個室に移され、容態をみながら二、三週間の入院になると言われた。
生死の境を彷徨い、母に泣かれて、祥吾はようやく自分が今まで適当に生きてきた事へのしっぺ返しを食らった事を実感した。
痛み止めを用いても腹部は酷く痛み、少し咳をしたり笑ったりしただけで激痛に苦しんだ。
事情聴取に応じられるようになったあと、祥吾は東との間に何があったのか、自分が原因を作った側である事も包み隠さず打ち明けた。
さらに祥吾は顧問弁護士に連絡をし、長年続いた東との関係に完全な終止符をつける決意をした。
命が助かっても、すべてを清算しなければ、自分にはもう一度鞠花に会う資格がないと思ったからだ。
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やがて彼女はニュースを聞きながら大きく息を吸って止め、吐く。
「…………馬鹿…………」
鞠花はギュッと目を閉じて震える息を吐き、クシャリと髪をかき回した。
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救急車を呼んでほどなくして、サイレンの音が聞こえてマンションの前に車が到着したのが分かった。
(もう少しだ)
痛みに耐えながら自分に言い聞かせた祥吾は、意識を失う寸前だったが、必死に己に活を入れる。
そのうちマンションの管理人によって玄関ドアが開けられ、「鳳さん!」と救急隊員たちの声が聞こえた。
(鞠花、褒めてくれるかな……)
祥吾は薄く笑い、ようやく意識を暗転させた。
彼が病院に搬送された頃、両親のもとにはすでに連絡がいっていて、彼らの同意のもと必要な検査、手術が行われた。
祥吾は小腸を損傷しており、開腹手術を経て三日ほどICUで過ごした。
意識が戻ったあとは個室に移され、容態をみながら二、三週間の入院になると言われた。
生死の境を彷徨い、母に泣かれて、祥吾はようやく自分が今まで適当に生きてきた事へのしっぺ返しを食らった事を実感した。
痛み止めを用いても腹部は酷く痛み、少し咳をしたり笑ったりしただけで激痛に苦しんだ。
事情聴取に応じられるようになったあと、祥吾は東との間に何があったのか、自分が原因を作った側である事も包み隠さず打ち明けた。
さらに祥吾は顧問弁護士に連絡をし、長年続いた東との関係に完全な終止符をつける決意をした。
命が助かっても、すべてを清算しなければ、自分にはもう一度鞠花に会う資格がないと思ったからだ。
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