アラフォーバツイチ、花ざかり。
 いろいろと滑稽すぎて、激しく鼓動を乱しながら頭を垂れる。

「ご、ごめんね、見苦しいものをお見せして……」
「見苦しくはないけど、気をつけろよ」
「はい……」

 淡々と注意され、私はひたすら反省した。

 もう若くない女の下着を見ても、誰も興奮しないんじゃないかと思ってしまうけれど、世の中いろんな趣味の人がいるし用心しないといけないよね。

 そもそも透也に見られたくなかった……とヘコんでいると、彼が見兼ねたように言う。

「真琴のマンションより、俺のほうが近いから来れば? すぐそこだから」
「えっ」

 予想外の提案に、ぱっと顔を上げる。彼にからかっている様子もなく、冗談ではないとわかる。

「服、乾かしていけばいい。雨がやまなかったら傘も貸すし」

 透也の部屋に? 濡れた男女がふたりで? 服を乾かすのだから当然お互い脱ぐことになるわけで……。

 それは変な気を起こしてしまいそうな予感がする! 彼じゃなく私が! 色気だだ漏れのこの男と、平常心のまま一緒にいられる自信がない。

 目を泳がせて戸惑っていた時、私の頬に張りついていた髪に彼の手が伸びてきて、そっと掻き上げられた。手が触れた瞬間、オスと化した彼にキスをされる妄想が脳裏をよぎり、心臓と共に肩が跳ねる。

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