アラフォーバツイチ、花ざかり。
 なんだか楽しそうなので、私は瑠利ちゃんに顔を寄せてこそっと耳打ちする。

「席変わろうか?」
「いやいや、いいんですよ! 網坂さん、渋みがある大人の男性ですっごく魅力的ですけど、さすがに年の差が。この距離からちょっと話すだけで十分です」

 私が間にいたらお邪魔かなと思ったものの、瑠利ちゃんはぶんぶんと首を横に振って遠慮した。やはり年齢差がネックらしい。

 そりゃそうか、瑠利ちゃんとは十四歳も離れているもんね。私も、彼女は姪っ子みたいな感覚だし。

「確かに、この歳になると高級食材はちょっと食べるだけで満足するし、いい男もそれと似たようなものかもね」
「似て……ますかね?」

 賛同はしてもらえなかったけれど、私はひとり納得していた。すると、今度は瑠利ちゃんが私に身体を寄せて囁いてくる。

「マコさんは狙っちゃってくださいよ。年齢もぴったりだし。この同盟から恋が生まれたら素敵じゃないですか~」
「あのね、年齢が近いってだけで狙わないから。別に彼氏が欲しいわけでもないし」

 塩対応の私に、彼女はむっとむくれる。

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