アラフォーバツイチ、花ざかり。
 けれど、彼はその後も普通に接してくれて、表面上だけだとしても空気を悪くしないところはさすが大人だ。皆が盛り上がる中ひとり反省し、私も大人な対応で最後に謝ろうと思っていた。

 ところが、会計を済ませお店を出るとすぐに、酔っ払ったカジさんは網坂さんをタクシーに押し込めてしまう。それに続いてカジさん自身も乗り込むと、節約で電車組の私たちに向かって片手を挙げる。

「んじゃ、トーヤくんは俺が責任持って送るから。またな、同胞たちよ!」
「あ~ちょっと待って、網坂さん……!」

 私が呼び止めるのも虚しく、ドアが閉められタクシーは走り出してしまった。

 ああ、行っちゃった……次会えるかどうかもわからないのに。自分が失礼な女のまま終わるっていうのは嫌だな。

 肩を落として小さくため息を吐くと、両隣にやってきた瑠利ちゃんと吉井くんにぐっと挟まれる。

「マコさぁ~ん。やっぱり網坂さんとふたりっきりの二次会したかったんでしょ~。そーでしょ~?」
「違うって」
「二次会! 僕行けますっ!」
「帰りますっ」

 完全に酔っ払ったふたりを引き連れ、駅へ向かって歩き出す。

 またいつか彼に会えたら、今度は大人げない態度は取らないようにしなければ。アラフォーにもなって情けないなと、千鳥足のふたりに挟まれつつ自分に呆れていた。


< 33 / 106 >

この作品をシェア

pagetop