アラフォーバツイチ、花ざかり。
すっかり気を遣わない間柄になっていて、しばらく近所の話や仕事のことをたわいなく話す。
網坂さんもだいたい電車で通勤しているというので、そこで会うこともありそう。定期的にジムに通っていて、朝は川沿いをランニングすることもあるらしい。
さすがバツイチ独身、彼も自分のために時間を使っているんだな。私も漠然となにか朝活をしようかなとも思っていたから、ランニングもありかも……いや、運動は苦手だから散歩かな。
考えながら麻婆豆腐を口に運ぶ私に、〝よく食べれるな〟と言いたげな顔をする網坂さんが問いかける。
「例のコンテストには間に合ったか?」
「おかげさまで、なんとか」
痺れる辛さにひーひー言いつつ頷き、ビールで口の中を中和させてから話しだす。
「この間あなたに言われて、急に思い出したの。小学生の時のこと」
「懐かしく感じる瞬間?」
「そう。友達といつもと違う道で帰ったら、間違えて人の敷地に入っちゃって。おばあさんが暮らしてるレトロな邸宅でね、庭をうろうろしてた私たちを怒るどころか、家の中に招いて紅茶まで淹れてくれたのよ」
鮮明にとはいかないまでも、和洋折衷でおしゃれな家やおばあさんの優しい雰囲気、そこで感じた温かい気持ちはずっと覚えている。
網坂さんもだいたい電車で通勤しているというので、そこで会うこともありそう。定期的にジムに通っていて、朝は川沿いをランニングすることもあるらしい。
さすがバツイチ独身、彼も自分のために時間を使っているんだな。私も漠然となにか朝活をしようかなとも思っていたから、ランニングもありかも……いや、運動は苦手だから散歩かな。
考えながら麻婆豆腐を口に運ぶ私に、〝よく食べれるな〟と言いたげな顔をする網坂さんが問いかける。
「例のコンテストには間に合ったか?」
「おかげさまで、なんとか」
痺れる辛さにひーひー言いつつ頷き、ビールで口の中を中和させてから話しだす。
「この間あなたに言われて、急に思い出したの。小学生の時のこと」
「懐かしく感じる瞬間?」
「そう。友達といつもと違う道で帰ったら、間違えて人の敷地に入っちゃって。おばあさんが暮らしてるレトロな邸宅でね、庭をうろうろしてた私たちを怒るどころか、家の中に招いて紅茶まで淹れてくれたのよ」
鮮明にとはいかないまでも、和洋折衷でおしゃれな家やおばあさんの優しい雰囲気、そこで感じた温かい気持ちはずっと覚えている。