アラフォーバツイチ、花ざかり。
 持ち前の明るさで元気づけてくれるのは支えになったし、甘え上手な彼は本当に可愛くて、私も好きになっていたからすごく嬉しかった。樹との恋人期間は、飴細工みたいに甘くきらきらしていて、人生で一番幸せだったと思う。

 三年ほど付き合い、お互いがどういう人なのかもすべてわかった上で、私たちは自然に結婚へと向かっていた。

 ただひとつ心配だったのは、樹がギャンブル好きということ。

 時々パチンコ屋へ行っているのは付き合う前から知っていたが、控えてほしいとお願いしたらちゃんとやめてくれた。それから三年間行っていないし、きっとこの先も大丈夫だろうと、彼を信じることにした。

 樹は高校を卒業してからすぐに就職していて、まあまあ貯金もあるし、私も仕事を辞める気はないから生活はしていけるだろう。

 なにより、彼は料理ができるのだ。私が忙しい時はご飯を作ってくれるのがとても助かるし、きっと協力し合ってうまくやっていける。

 そう信じて、私が二十七歳の時に夫婦になった。狭いけれど居心地のいいマンションで、つつましく幸せに暮らしていた。

 ……しかし、結婚して一年半が経った頃、その幸せは呆気なく崩れ始めることになる。

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