アラフォーバツイチ、花ざかり。
「私が付き合った人って、なぜか実はダメンズだったってことばっかりなの。最初はよくても、しばらく交際を続けた後に問題が発覚するっていう。女たらしにマザコン、ギャンブラー……」

 歴代の問題アリな男たちを指折り数えると、透也は気の毒そうに口の端を引きつらせる。

「付き合う前にわからないのか」
「わかんないのよ、これが。見る目がないってことよね」
「まあ、俺も人のことは言えないけど」

 苦笑を漏らした私は、フォークを置いて意味深なことを言う彼を見やる。伏し目がちのその表情はすっと冷たくなっていて、胸がざわめく。

「……元奥様も、後からなにか発覚したの?」

 遠慮がちに問いかけてみたものの、透也はわずかに冷笑を浮かべて「いろいろとな」と濁した。

 やっぱり詳しくは話してくれないんだ……。少し親しくなれてきたと思ったけれど、私もそこまで心を開いてもらえていないみたい。

 胸がちくりと痛み、無意識に視線を落とす。

「おかげで女は信じられないし、もう恋愛はできそうにない」

 グラスを手にしてくいっとカクテルを飲む彼の冷淡な言葉を聞き、胸の痛みがさらに増した気がした。

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