深夜2時。君のとなりで ――世界中が知っている彼を、私だけが知らなかった
第五話 土曜日の午後
遮光カーテンの隙間から柔らかな冬の光が室内へと忍び込んでいる。
冬の光だから弱いけれど、それでも久しぶりに朝―—正確には昼だけど―—の光を見た。
激動の年末年始以来、終日休みをもぎとることに成功したにも関わらず、社畜の魂というモノは、休日であるというのに、無意識のままスマートフォンを確認し、仕事のメールの件名をざっと流し見る。
うん、急ぎの案件は無さそう。
シャワーを浴びて、久しぶりにコーヒーメーカーを稼働させる。
冷蔵庫を開けるとほぼ空だった。
賞味期限切れのヨーグルトと、残り少ない醤油と、どこかの差し入れでもらったままのじゃこ天が一枚、差し入れ用で余ったエッグタルトの賞味期限も残念ながら切れている。
何か胃の中にいれるものを、買い出しにいかなければいけない。
寝起きの頭でぼんやりと考えながら、ブラックコーヒーをマグカップになみなみとついで、申し訳程度にチョコレートをひとかけら口に放り込んだ。
駅前の大型スーパーは徒歩で五分足らず。
土曜日の昼間に、この場所を歩くことはまずない。
いつもここを歩くのは深夜だったから。
昼の中目黒は、にぎやかで、冬の寒さを厭わず、川沿いのカフェのテラス席に恋人たちが座り、犬の散歩をしている男性がいて、子どもを連れた家族がいる。
冬の光だから弱いけれど、それでも久しぶりに朝―—正確には昼だけど―—の光を見た。
激動の年末年始以来、終日休みをもぎとることに成功したにも関わらず、社畜の魂というモノは、休日であるというのに、無意識のままスマートフォンを確認し、仕事のメールの件名をざっと流し見る。
うん、急ぎの案件は無さそう。
シャワーを浴びて、久しぶりにコーヒーメーカーを稼働させる。
冷蔵庫を開けるとほぼ空だった。
賞味期限切れのヨーグルトと、残り少ない醤油と、どこかの差し入れでもらったままのじゃこ天が一枚、差し入れ用で余ったエッグタルトの賞味期限も残念ながら切れている。
何か胃の中にいれるものを、買い出しにいかなければいけない。
寝起きの頭でぼんやりと考えながら、ブラックコーヒーをマグカップになみなみとついで、申し訳程度にチョコレートをひとかけら口に放り込んだ。
駅前の大型スーパーは徒歩で五分足らず。
土曜日の昼間に、この場所を歩くことはまずない。
いつもここを歩くのは深夜だったから。
昼の中目黒は、にぎやかで、冬の寒さを厭わず、川沿いのカフェのテラス席に恋人たちが座り、犬の散歩をしている男性がいて、子どもを連れた家族がいる。