One year left -家族ごっこ-
「俺、日曜休みなの。今週、俺と会ってくれない?」


「いいですよ」


迷いはなかった。


頼られているという確かな錯覚に、断るという選択肢は思い浮かばない。


「それじゃあ、図書館で勉強でもしますか?」


「休みの日も勉強は嫌だなぁ」


「じゃあ、どこで何しますか?」


「それは、会ってから決めよう」


そう言って、ふわりと笑う。


蓮己さんと机を挟むこと以外に何をするのか、今の私にはまるで想像がつかなかった。


そもそも私は、誰かと特別な休日を過ごすための楽しい引き出しを、何ひとつ持ち合わせていない。


だけど、私のような存在でも蓮己さんの気休めになれるのなら、彼をそっと元気づけてあげたいと思ってしまった。


日曜の約束を交わし、私たちはまた、静かな校門の前で別れた。
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