One year left -家族ごっこ-
「飛べないように、片方の翼を切られてるらしい」


彼は鉄柵の向こうを眺めながら、低く答えた。


「可哀想だね……」


私もフラミンゴへと視線を戻す。


この狭い場所で、この子たちは一生を終えるのだ。


「私も子供の頃、お父さんとお母さんと三人で動物園にきたよ」


こうやってフラミンゴを見た記憶も、今になって鮮明に思い出した。


「あんたの父親は死別って聞いたけど」


「そうだよ」


冷たい鉄柵へと、そっと指先で触れる。


もしもこれを壊したら、この子たちはどこへ行けるだろうか。
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