One year left -家族ごっこ-
帰り道、夕紗からラインが届いた。
[明後日、何か予定ある?]
何もないよ、と返信すると、すぐに次の吹き出しが跳ねる。
[彼氏ん家の庭でバーベキューするけど来れる?]
「……お母さん、明後日、友達と会ってもいい?」
助手席に座るお母さんの背中に、私は声をかけた。
「もちろん、いいわよ」
振り返ったお母さんは、優しく微笑む。
「ありがとう」
こんなに私を自由にさせてくれて。
胸元でフラミンゴのぬいぐるみをきつく抱きしめながら、夕紗に承諾の返事を出した。
[十時頃、彼氏の車で迎えに行く]
夕紗の言葉にスタンプを一つだけ返し、画面を暗転させる。
車窓からは、夕方の斜陽が差し込んでいた。
オレンジ色の西日が、狭い車内を真っ二つに切り裂いている。
碧くんはその光の境界線の向こう、窓際に肘をついたまま、微動だにせず眠っていた。
その傾いた光をいっぱいに浴びた彼のシルバーの髪が、あどけないほど柔らかく、暖かな光をまとってきらめいている。
その眩しさから、私は静かに顔を背けた。
瞼の裏に焼きついた残像を振り払うように、深く、目をつむった。
[明後日、何か予定ある?]
何もないよ、と返信すると、すぐに次の吹き出しが跳ねる。
[彼氏ん家の庭でバーベキューするけど来れる?]
「……お母さん、明後日、友達と会ってもいい?」
助手席に座るお母さんの背中に、私は声をかけた。
「もちろん、いいわよ」
振り返ったお母さんは、優しく微笑む。
「ありがとう」
こんなに私を自由にさせてくれて。
胸元でフラミンゴのぬいぐるみをきつく抱きしめながら、夕紗に承諾の返事を出した。
[十時頃、彼氏の車で迎えに行く]
夕紗の言葉にスタンプを一つだけ返し、画面を暗転させる。
車窓からは、夕方の斜陽が差し込んでいた。
オレンジ色の西日が、狭い車内を真っ二つに切り裂いている。
碧くんはその光の境界線の向こう、窓際に肘をついたまま、微動だにせず眠っていた。
その傾いた光をいっぱいに浴びた彼のシルバーの髪が、あどけないほど柔らかく、暖かな光をまとってきらめいている。
その眩しさから、私は静かに顔を背けた。
瞼の裏に焼きついた残像を振り払うように、深く、目をつむった。