One year left -家族ごっこ-
がっしりとした身体が近づき、彼のむき出しの肌の熱が、重苦しい熱風を伝って私の皮膚に触れた。


触れ合ってもいないのに、触れられている。


そう錯覚するほどの熱の密度。


じわり、と身体の右側だけが異常な熱を帯びていく。


その熱が皮膚の奥へと染み込んで、吐き出す息までもが、彼の色に染まっていくようだった。


「大丈夫?顔、赤いけど」


不意に、碧くんが私を覗きこむ。


さらに距離を詰めてきた彼の大きな影が、太陽光を遮って私を丸ごと包み込んだ。


私の目の前が、彼の存在だけで塗りつぶされる。


驚いて呼吸が止まった。


「……ちょっと、距離が近い」


逃げ場をなくした私は、彼の肩を強く押し返した。


手のひらに、灼けるような肌の熱と、硬い筋肉の凹凸が容赦なく伝わってくる。


碧くんの身体はびくともしない。
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