One year left -家族ごっこ-
窓の外で次々と爆ぜる花火の光を吸い上げて、彼の美しい顔が鮮烈に浮かび上がる。


碧くんは私の指先から手首、そして脈打つ腕の内側へと、順番に途切れることなく舌を這わせて上がってきた。


絶え間なく与え続けられる熱のせいで、私の身体はどんどん敏感になっていく。


「あの夜、なんで、ずるいって俺に言ったの?」


突然、うなじから耳の輪郭を甘噛みされて、私の身体が小さくのけぞった。


首元は彼の大きな手にしっかりと固定されていて、もう逃げるための隙間すら残されていない。


「なんで、キスしたの? ……俺のせいにして」


耳元で深く囁かれ、そのまま中に滑り込んできた熱い舌の音と感覚に、思考のすべてが支配される。


身体をくねらせて、必死にその快楽から逃れようと抵抗した。


熱い。


細胞の奥まで、彼の熱に侵食されていく。


「知らない……っ」


消え入りそうな声で、私は精一杯に抗うように呟く。 


碧くんのシルバーの髪が、私の頬や首元に触れて、くすぐったく揺れる 。


「だったら、今。……俺のせいで、萩花がどんなふうになるのか、見せて」


耳元に直接吹き込まれる彼の呼吸は、いつもの冷静さを失って、驚くほど浅く、ひどく熱く昂(たかぶ)っていた。
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