One year left -家族ごっこ-
なんとかこの熱から逃れようと、小さくもがくたび、合わされた太ももの間で彼の骨張った手が擦れ合ってしまう。


その刺激のせいで、呼吸が溺れるように乱れていく。


どうしても眠ることなんてできない。


これ以上この布団のなかにいたら、苦しくて頭がおかしくなってしまう。


たまらなくなった私は、碧くんの大きな腕の中から離れようと、身をよじって這い出そうとした。


けれど、逃げようとするほど彼の逞しい身体にがっしりと抱きすくめられて、抜け出すことができない。


ますます彼の体温に丸ごと呑み込まれ続け、まともな息の吸い方すら忘れて追い詰められていった。


あまりの苦しさと、そこを執拗になぞられるような恥ずかしさに、抗(あらが)いきれない痺れが全身を駆け巡る。


さっき、碧くんの熱い指先がじっくりと深く擦り上げてくれた、あの甘い場所。


内側から溢れ出してくる、言葉にならない疼きに耐えかねて、私は布団の下で、震える手を自分の身体へと伸ばした。 


さっき彼が優しく触ってくれたみたいに、自分でもそこをなぞってみたら、この破裂しそうな身体の苦しさが少しは治まるのかな……


そんな、どうしたらいいか分からない気持ちのまま、恥ずかしさに全身をあからめながら、下着のなかにそっと指を滑り込ませた。


自分の身体じゃないみたいに火照っていて、怖くて、それでも手を動かさずにはいられない。


そんな胸の焦げるような切なさのなかで、指先が一番過敏になっている場所に触れようとした、まさにその時だった。
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