One year left -家族ごっこ-
「……今年、高三なんだけどな」


せめてもの抵抗のつもりで呟いたのに、碧くんは表情一つ変えずに、ただ冷淡に切り捨てた。


「見えない」


その容赦のない一言に、さすがに傷ついてしまった。


「でも碧くんだって高二に見えないよ?ちょっと、老けてる」


仕返しに少しトゲのある嫌味をぶつけてみる。


けれど彼は痛くも痒くもないといった様子で、冷え切った眼差しのまま言葉を返してきた。


「さっき、大人っぽいって言わなかった?」


自分が仕掛けたセリフをそのまま盾に使われて、ぐっと息が詰まる。


私の反論なんて、全然響いていない。


それが余計に悔しかった。


「でも、年だったら私がお姉さんだからね?」


気づいたときには、完全に彼のペースに巻き込まれ、子供のようにムキになって言い返していた。
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