One year left -家族ごっこ-
「碧!誕生日を忘れていて、すまなかった」


息を荒げながら、おじさんはテーブルの上へと次々にお土産を差し出した。


17歳になったばかりの碧くんのためにおじさんが選んできた品々は、どれも空回りするほど弾んだ彼の愛情で満ちている。


おじさんはすぐに私の方を振り返ると、すまなそうに眉を下げた。


「萩花ちゃん、課題は大丈夫だったかい?二人の予定もろくに聞かず、勝手に温泉旅行を計画してしまって本当に悪かった」


「ううん。せっかくおじさんが家族のために計画してくれた温泉旅行だったのに、我が儘を言って断ってしまって、こちらこそごめんなさい」


私はおじさんの瞳を真っ直ぐに見つめ、心からの謝罪を言葉に乗せた。


お母さんの顔色を窺うための嘘ではない。


新しいこの家族を、どうにかして一つの形へ温かく育もうとしていたおじさんの優しさを、碧くんの言葉を通して知ったばかりの私には、ただ静かな感謝の念だけがしんみりと腑に落ちていた。
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