One year left -家族ごっこ-
「オーディション?」


「私はセンターになりたい。真ん中で踊るすがたを、碧くんに見せたいの」


私の決意を受け止めた碧くんは、静かに微笑んだ。


「萩花はセンターになれるよ」


「本当?私、真ん中を勝ち取れるかな」


不安を打ち消すように問いかける私を、彼は一瞬の躊躇もなく、すべてを見透かすような強い眼差しで射抜いた。


「当たり前だろ。なんていったって、この俺が、一目惚れしたくらいだからな」


彼はわずかに片眉を上げて、不敵な表情を浮かべた。


胸の隙間を埋めていくのは、迷いのない全肯定。


おもむろに伸ばされた彼の手が、私の頬を包み込んで、手のひらから確かな確信を伝えてくる。


その温もりに自分の手を重ねながら、彼の熱を帯びた瞳を、さらに熱を込めて見つめ返した。


「――大好きだよ、碧くん」


出会えた幸福を噛み締めながら、一点の曇りもない愛の言葉を、彼へと捧げた。
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