One year left -家族ごっこ-
「萩花、サイゼリヤ行くことなったけど、いい?」


夕紗が私に気を使ってくれる。


「うん……」


どこで碧くんに話そうか、周りを気にしながらタイミングを見計らっていた。


早く口止めして、スッキリしてしまいたかった。


だけどみんな碧くんの周りに集まっていて離れない。


そんな中、夕紗が助け舟を出す。


「ちょうど男女4人ずつで、うちらチャリだから、二人乗りでいかない?」


「じゃあ私、合月 碧くんと!」


「私も合月くんがいい!」


希歩と凛の碧くんの取り合いを夕紗が止める。


「ごめん、今日は萩花のチャリに合月くん乗るから」


夕紗が強制的に二人を碧くんから引き離した。


「なんでぇ?」


「やっぱ仲良しなの?」


二人の視線に耐えながら、「碧くんにちょっと話したいことあって……」と小声で言った。


「わかった!」


「じゃあ次は私ね!」


二人は意外とすんなり受け入れてくれて、それぞれジャンケンでペアを決めていた。
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