One year left -家族ごっこ-

【渇愛】

碧くんが鍵を開けて部屋の重い扉を押し開き、背後でパタンとドアが閉まった瞬間。


視界が一瞬で大きな身体に塞がれ、強引に引き寄せられて、激しい口づけに唇を奪われていた。


何度も角度を変えて深く貪られるなか、大きな手が私の胸元に触れ、ワンピースのボタンが不自然に引っ張られる。


「ん……、待っ、……っ、」


絡みつく舌の隙間からどうにか声を漏らし、骨張った手首を両手で制したけれど、彼は止まらず、一つ、二つと外されていく。


「あ、碧くん……!」


焦りから強引に顔をそむけ、その名前を呼ぶと、彼はぴたりと動きを止めて、とろけた眼差しで私を捉えた。


「なに……?」


広い肩が、浅い息遣いのたびに小さく上下へと動く。


「ここで、もう脱ぐの……?」


「……うん、見たい」


「嫌……」


至近距離で私を見下ろしたまま、その端正な顔立ちが切なく歪んだ。


「……俺を、拒むの?」


低く籠もった、喉の奥を鳴らすようなオオカミの声音。
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