One year left -家族ごっこ-
けれど、同情してもらいたいわけでも、ましてや肯定してほしいわけでもない。


現にこの男は、私の告白を聞いても、「ふーん」とどこまでもつまらなそうにしている。


「隠してたこと、お母さんにちゃんと謝りたいの。だから、碧くんは黙ってて……」


もし真実を知ったら、お母さんはどんな顔をするだろう。


悲しむだろうか。


呆れるだろうか。


それとも、……もっと私を憎むだろうか。


そんな最悪な想像をした、その時だった。


「じゃあ、今ここで踊ってよ」


「え?」


予想もしなかった言葉に、驚いて勢いよく顔を上げた。


「さっきのダンス、途中だったから。最後まで見せて」


なんて理不尽な無茶振りをしてくるんだろう。


あまりの動揺に肌の表面がかすかに粟立ち、冷え切っていた頬が強張るのが分かった。
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