One year left -家族ごっこ-
「私にも買ってきてくれたの?ありがとう」


ミルクティーを手に取ると、まだボトルが熱くて、かじかんだ手のひらからそのあたたかさが皮膚へと浸透していく。


意外と優しいところもあるのかもしれない。 


「あんたも座れば?」 


「……じゃあ、お邪魔します」


今すぐ帰りたい気持ちを抑えて、ミルクティーをもらった手前、断ることもできず言われたとおり隣に座る。 


背の高い碧くんが座ると、ベンチが急に狭くなったように感じられた。


「なんで外にいたの?」


パキッ、と缶コーヒーを開けて、飲みながら私を見ずに問いかけてくる。


白い息が夜の空に溶けて消える。


「碧くんに電話するためだよ」


私もあたたかいミルクティーを一口飲んで、手元に視線を落としながら、そう答えた。
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