One year left -家族ごっこ-
どうしよう。


さっき碧くんと言い合ってしまったせいで、私たちが上手くやっていけないと思わせてしまったのだろうか。


私が卒業するまで、あと一年。


碧くんが卒業するまでなら、丸二年もの時間がかかる。


そのあいだ、お母さんがおじさんと離れて暮らすことになるなんて、せっかく掴んだ再婚の意味がなくなってしまう。


お母さんがやっと見つけた幸せを、私のせいで邪魔するわけにはいかない。


居ても立ってもいられなくなって、考えるよりも先に勢いよく立ち上がっていた。


椅子の脚が床を強く擦る音が、静まり返った部屋の中に響き渡る。


「全、然、問題ないよ!」


慌てたせいで舌がもつれて、声が少しだけ上擦ってしまった。
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