One year left -家族ごっこ-
「碧くんが、私をからかってるだけ」


「からかわれてるの?」


夕紗の鋭い視線を受け止めながら、私はうんざりしたように肩をすくめた。


「うん。初対面の時から、ずっとね。童顔とか、マザコンとか。あとは何を言われたっけ……」 


指を折り曲げながら、碧くんからぶつけられた言葉の数々を思い出す。


数え上げればキリがなかった


「じゃあ、彼氏じゃないの?」


「もちろん、彼氏じゃないよ」 


淀みなく、きっぱりと否定する。


「えぇ〜」 


三人は一斉に、納得のいかない不満げな声を漏らした。


「でも昨日の合月くん、マジで言ってる感じだったけど」 


希歩がなおも食い下がってくる。


「うちもそう思う」


「私も。嘘言ってる風には見えなかった」


夕紗と凛まで便乗してきて、私はまた一つため息を漏らした。 
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