野いちご源氏物語 五二 蜻蛉(かげろう)
夏になった。
(はす)(はな)(ざか)りに中宮(ちゅうぐう)様が(だい)規模(きぼ)な仏教行事を開催(かいさい)なさる。
会場は六条(ろくじょう)(いん)の春の御殿(ごてん)で、亡き源氏(げんじ)(きみ)(むらさき)(うえ)のためにお(きょう)が読まれたわ。
中宮様にとって源氏の君は父君(ちちぎみ)、紫の上は養母君(ははぎみ)でいらっしゃる。
たくさんの貴族が参列し、女房(にょうぼう)たちはつてをたどって見物(けんぶつ)に集まった。
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