この恋、予定外。
••┈┈┈┈••
次に向かったのは、若い客層で賑わうバラエティショップだった。
入口を抜けた瞬間、空気が一段明るくなる。ポップの色も情報量も多く、視線を引きつける作りの売り場だ。
「こんにちはー!朝比奈の森川です」
声をかけると、カウンターの近くにいた若い男性店長が顔を上げた。視線が一瞬だけこちらを測る。
色々な取引先がいるのは当然。
こうやって、あまり仲良くしてこない人だってたくさんいる。
「今ちょっと立て込んでるんで、簡単にでいいですか?」
やんわりと距離を取る言い方だった。
「もちろんです」
私はすぐにうなずく。
無理に踏み込む場面ではない。
見ればカウンター脇にダンボールが積まれていたから、なにか忙しいのだろう。そう判断して、一度言葉を引いた。
そのまま売り場を見る─────のではなく、私はほんの少しだけ立ち位置を変えた。
「最近、この棚で困ってることってありますか?」
店長がわずかに動きを止める。
「……困ってること?」
「売れない理由じゃなくて、売りづらい理由でもいいです」
少しだけ間があった。
店長は視線を棚に向けたまま、考えるように口を開く。
「うーん…。説明、難しいんですよね」
と、小さくこぼれた言葉を、私はすぐに拾い上げた。
「難しい、ですか?」
「そう。お客さんにこれがどうだとか、あれはどうだとか聞かれても、うまく言えなくて」
メモを取ろうとする私のその横で、高橋さんがさっき拾い上げたものを掬いとった。
「感覚の話だからじゃないですか?」
次に向かったのは、若い客層で賑わうバラエティショップだった。
入口を抜けた瞬間、空気が一段明るくなる。ポップの色も情報量も多く、視線を引きつける作りの売り場だ。
「こんにちはー!朝比奈の森川です」
声をかけると、カウンターの近くにいた若い男性店長が顔を上げた。視線が一瞬だけこちらを測る。
色々な取引先がいるのは当然。
こうやって、あまり仲良くしてこない人だってたくさんいる。
「今ちょっと立て込んでるんで、簡単にでいいですか?」
やんわりと距離を取る言い方だった。
「もちろんです」
私はすぐにうなずく。
無理に踏み込む場面ではない。
見ればカウンター脇にダンボールが積まれていたから、なにか忙しいのだろう。そう判断して、一度言葉を引いた。
そのまま売り場を見る─────のではなく、私はほんの少しだけ立ち位置を変えた。
「最近、この棚で困ってることってありますか?」
店長がわずかに動きを止める。
「……困ってること?」
「売れない理由じゃなくて、売りづらい理由でもいいです」
少しだけ間があった。
店長は視線を棚に向けたまま、考えるように口を開く。
「うーん…。説明、難しいんですよね」
と、小さくこぼれた言葉を、私はすぐに拾い上げた。
「難しい、ですか?」
「そう。お客さんにこれがどうだとか、あれはどうだとか聞かれても、うまく言えなくて」
メモを取ろうとする私のその横で、高橋さんがさっき拾い上げたものを掬いとった。
「感覚の話だからじゃないですか?」