この恋、予定外。
「え?」

顔を上げると、高橋さんが普通に笑っている。

「笑わないでください!」

「いや、だって、森川…」

まだ少し笑いながら、足元を見ている。

「リップ何本入れてんだよ」

「リップ?」

言われて、散らばった中を見る。
一本、二本、三本…。
数える。

「…六本」

「森川、マジで絶対使わないのも入れてるだろ」

「使います!」

ほとんど条件反射で言い返す。

「全部、使います!」

「嘘だな」

即答されて、言葉が詰まる。

「…使いますもん。使い分けしてるんです」

少しだけ声が弱くなる。
その間にも、高橋さんはもう落ちたものを拾い始めてくれていた。

「はい、これ」

差し出されるリップ。
またひとつ。もうひとつ。
本当に、何本入ってるんだというくらい、リップのオンパレードだった。

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