この恋、予定外。
少し前から彼女には、高橋さんと組むことになった話はしてあった。
お互い忙しく、腰を据えて話せるのは今日は久しぶりだった。

「もうね、本当に無理です」

瑞希さんは少しだけ眉を上げる。口元には微笑み。

「茉央にしては、心折れるの早いね」

「だって、もう…ただただ怖い」

「怖い?」

「目つきですよ!あの目つき!」

再現してやろうと私が両手で目をつり上げると、彼女はくすっと笑った。

「まあ悪いよね」

「スナイパーみたいなんですよ」

「スナイパーって…」

ついに吹き出してしまった。
でも私からすれば、事実を言っただけにすぎない。

「高橋くんねー。私はそんなに仲良くないけど、一応同期なんだよね」

「同期!?」

私の声のとんでもないボリュームに、一瞬お店が静かになった。
なんでもないような咳払いをして、ビールをひと口飲む。

お店のざわつきは、すぐに戻ってきた。

瑞希さんは、呆れたように私を見ていた。

「もー、声。大きすぎ」

「す、すみません!だって初耳で…」

「言ってなかったもんね」

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