この恋、予定外。
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駅前から少し歩いたところにあるドラッグストアは、平日の午前中でもそこそこ人が入っていた。

客層は様々で、店内は絶えず人が出入りしている。

店内に入ると、明るい白い照明と、洗剤や柔軟剤の香りが混ざった空気が広がる。


私は迷わず化粧品売り場へ向かった。
後ろから、高橋さんの足音がついてくる。

売り場に立つ店員さんを見つけて、私はすぐに声をかけた。

「お疲れ様ですー!」

振り向いた若い女性が、ぱっと表情を明るくした。

「あ、森川さん!お世話様です!」

「今日も売り場見せてもらっていいですか?」

「どうぞどうぞ」

私はぺこっと頭を下げて、棚の前に立つ。


ファンデーションの棚には、ずらっと商品が並んでいた。

ツヤ系、クッション、リキッド。
値札の下には小さなPOPが並んでいる。

「最近、ツヤ系強いですねー」

棚を見ながら言うと、その女性店員さんはすぐにうなずいた。

「そうなんですよ。マスク外す人増えてきて、ツヤ系また動いてます」

「ですよね」

私はすぐさまメモを取りながらうなずく。


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