この恋、予定外。
急に口を挟んできた高橋さんに店員さんが戸惑うのが分かる。
高橋さんは一瞬だけこちらを見たものの、まったく気にしない。
むしろ、私との会話を普通に続ける。
「トレンドだけで棚は変わらない」
「変わりますよ」
彼のこのロボットみたいな男の心を、どうにかしてやりたいと思ってしまった。
言い負かしてやりたかった。
「お客さんが求めてるものが変われば、売り場はちゃんと動きます!」
「違う」
彼は見事なまでの即答だった。
「“見えるもの”が変わるから売れる」
言い返そうとして、一瞬、言葉が止まる。
高橋さんは視線を棚に戻したまま続けた。
「この照明で綺麗に見えるのがツヤ系。だから手に取る。結果、売れる」
私はつられて棚を見た。
ツヤ、ツヤ、ツヤ。
たしかに、光を拾って全部綺麗に見える。
「…それでも」
私はメモを握ったまま、唇を噛んだ。
「最後に買うかどうか決めるのは、お客さんの気分です」
この言葉を受けて、高橋さんが小さくため息をついた。分かりやすいほどの呆れ顔で。
「じゃあ作るのは無理だな」
「は?」
「気分は設計できない」
「できます!」
今度は私が即答していた。
そう来ると思っていなかったのか、彼は訝しげに視線を向けてきた。
「使い心地とか、仕上がりとか、“また使いたい”って思わせるのは、作れますよ!」
高橋さんは一瞬だけこちらを見たものの、まったく気にしない。
むしろ、私との会話を普通に続ける。
「トレンドだけで棚は変わらない」
「変わりますよ」
彼のこのロボットみたいな男の心を、どうにかしてやりたいと思ってしまった。
言い負かしてやりたかった。
「お客さんが求めてるものが変われば、売り場はちゃんと動きます!」
「違う」
彼は見事なまでの即答だった。
「“見えるもの”が変わるから売れる」
言い返そうとして、一瞬、言葉が止まる。
高橋さんは視線を棚に戻したまま続けた。
「この照明で綺麗に見えるのがツヤ系。だから手に取る。結果、売れる」
私はつられて棚を見た。
ツヤ、ツヤ、ツヤ。
たしかに、光を拾って全部綺麗に見える。
「…それでも」
私はメモを握ったまま、唇を噛んだ。
「最後に買うかどうか決めるのは、お客さんの気分です」
この言葉を受けて、高橋さんが小さくため息をついた。分かりやすいほどの呆れ顔で。
「じゃあ作るのは無理だな」
「は?」
「気分は設計できない」
「できます!」
今度は私が即答していた。
そう来ると思っていなかったのか、彼は訝しげに視線を向けてきた。
「使い心地とか、仕上がりとか、“また使いたい”って思わせるのは、作れますよ!」