この恋、予定外。
••┈┈┈┈••
外回り業務を終えて営業フロアに戻ると、ちょうど席を立った瑞希さんと目が合った。
「あ、茉央」
瑞希さんが「お疲れ様」とこちらへ歩いてくる。
そして私の隣に立っている高橋さんをちらりと見ると、少しだけ眉を上げた。
「外回り?」
「はい、さっき戻りました」
瑞希さんはくすっと笑う。
「仲良くやってる?」
「やってません」
私があまりにも即答したものだから、横で高橋さんが小さく呆れたようなため息をつく。
ふふっと瑞希さんが肩を揺らして笑った。
「高橋くん」
「…なに」
「私の可愛い後輩、あんまりいじめないでね」
高橋さんは一瞬だけ目を細めて瑞希さんを見る。
「いじめてない」
私は思わず言った。
「この人、嘘ついてます!」
“この人が犯人です!”みたいな言い方をしてしまった。だが事実。
「ほらね?茉央をちゃんと大事にしてくれなかったら、私、あなたのこと許さないから」
静かで優しい言葉の中に、きらりと光る瑞希さんの美しい棘。
こういうところが頼もしくて、好きで慕ってしまう。
高橋さんはだるそうにぼそっと言う。
「観察するには、まあ退屈しないよ」
なに言ってんの?と、私は顔をしかめた。
「それが嫌なんですけど!」
「茉央。高橋くんのそれ、褒め言葉だから」
「全然違う」
「違います!」
ここで初めて私と高橋さんの意見が合致した。
なんでこのタイミングで、と嫌々ながらも視線が合ってしまった。
「楽しくやってるじゃん。ま、ほどほどにね」
瑞希さんはそう言って、たぶんどこか他部署へ用事があるのだろう。
タブレットを片手に私たちに手を振ると事務所を出ていった。
外回り業務を終えて営業フロアに戻ると、ちょうど席を立った瑞希さんと目が合った。
「あ、茉央」
瑞希さんが「お疲れ様」とこちらへ歩いてくる。
そして私の隣に立っている高橋さんをちらりと見ると、少しだけ眉を上げた。
「外回り?」
「はい、さっき戻りました」
瑞希さんはくすっと笑う。
「仲良くやってる?」
「やってません」
私があまりにも即答したものだから、横で高橋さんが小さく呆れたようなため息をつく。
ふふっと瑞希さんが肩を揺らして笑った。
「高橋くん」
「…なに」
「私の可愛い後輩、あんまりいじめないでね」
高橋さんは一瞬だけ目を細めて瑞希さんを見る。
「いじめてない」
私は思わず言った。
「この人、嘘ついてます!」
“この人が犯人です!”みたいな言い方をしてしまった。だが事実。
「ほらね?茉央をちゃんと大事にしてくれなかったら、私、あなたのこと許さないから」
静かで優しい言葉の中に、きらりと光る瑞希さんの美しい棘。
こういうところが頼もしくて、好きで慕ってしまう。
高橋さんはだるそうにぼそっと言う。
「観察するには、まあ退屈しないよ」
なに言ってんの?と、私は顔をしかめた。
「それが嫌なんですけど!」
「茉央。高橋くんのそれ、褒め言葉だから」
「全然違う」
「違います!」
ここで初めて私と高橋さんの意見が合致した。
なんでこのタイミングで、と嫌々ながらも視線が合ってしまった。
「楽しくやってるじゃん。ま、ほどほどにね」
瑞希さんはそう言って、たぶんどこか他部署へ用事があるのだろう。
タブレットを片手に私たちに手を振ると事務所を出ていった。