この恋、予定外。
••┈┈┈┈••
数日後。
営業フロアは、いつも通りのざわめきに満ちている。
私は画面に向かったまま、資料を修正していた。
今日は外回りは午前中の一件のみだったので、午後は事務所でじっくり腰を据えて溜まっていた事務作業ができる。
「森川ー」
背後から声が落ちる。
─────あ。
反射的に勢いよく顔を上げてしまった。
考えるより先に、体が動いた。
そこに、高橋さんが立っていた。
「……あ」
思わず、声が漏れる。
私の声が変に上ずったのに、彼は気にも留めずパソコンの画面を注視していた。
「それ、昨日の?」
何事もなかったみたいに言う。
いつも通りの声。
いつも通りの距離。
─────何日、会ってなかったと思ってんの。
そんな私の思いをよそに、高橋さんは画面を指す。
「この処方、持ちすぎてるな」
「え?」
私は慌てて画面を見直した。
今まとめていたのは、ベースメイクのフィードバック資料だ。
「それだと夕方、崩れ方が汚くなるぞ」
一瞬で思い当たって、思わず彼を見上げる。
「皮脂拾いすぎるから、ムラになる」
言葉が、すぐに繋がる。
「だから、テスターは触られても、最後に選ばれない」
数日後。
営業フロアは、いつも通りのざわめきに満ちている。
私は画面に向かったまま、資料を修正していた。
今日は外回りは午前中の一件のみだったので、午後は事務所でじっくり腰を据えて溜まっていた事務作業ができる。
「森川ー」
背後から声が落ちる。
─────あ。
反射的に勢いよく顔を上げてしまった。
考えるより先に、体が動いた。
そこに、高橋さんが立っていた。
「……あ」
思わず、声が漏れる。
私の声が変に上ずったのに、彼は気にも留めずパソコンの画面を注視していた。
「それ、昨日の?」
何事もなかったみたいに言う。
いつも通りの声。
いつも通りの距離。
─────何日、会ってなかったと思ってんの。
そんな私の思いをよそに、高橋さんは画面を指す。
「この処方、持ちすぎてるな」
「え?」
私は慌てて画面を見直した。
今まとめていたのは、ベースメイクのフィードバック資料だ。
「それだと夕方、崩れ方が汚くなるぞ」
一瞬で思い当たって、思わず彼を見上げる。
「皮脂拾いすぎるから、ムラになる」
言葉が、すぐに繋がる。
「だから、テスターは触られても、最後に選ばれない」