冷徹宰相様の嫁探し
久しぶりに王立学校に来ました
卒業を控え、もう単位もとり終わっているので、そんなに通うことのなくなっていた王立学校に久しぶりに行く日が来た。
やり手の宰相アルベルトの推挙により、王子の妃候補となっていることはすでに学園でも話題となっていた。
「よかったですわね、マレーヌ様」
……よかったのか? と思うマレーヌに友たちは言う。
「私など、まだ嫁入り先が決まらなくて」
「ほんとうらやましいですわ。
エヴァン王子なら、年齢的にも問題ありませんし。ねえ?」
とクラスメイトに言われる。
まあ、貴族の結婚なんて、本人たちの意思より、家と家との付き合いで決まるものなので。
相手がすごく年上だったり、子どもだったりすることもザラにあるから。
ほぼ同世代の相手、というだけで、ある意味、ラッキーなのだろう。
あまり普段は親しくないクラスメイトまで、望まぬ結婚をさせられるよしみか話しかけてきた。
「わたくしなんて、相手のお宅は我が家よりお金持ちだし、年齢もそこそこ近いのですけれど。
後継ぎとなる夫婦は、片田舎の領地に年の三分の二は住まねばならないらしいのです」
まあ、と王都でしか暮らしたことがなく、領地の見回りなんて、せいぜい気候のいいときに避暑を兼ねて覗くくらいしかしない友人たちは衝撃を受ける。