秘書ですがエリート社長に溺愛されています
「ずっと我慢してきた」

玲司の手が、私の頬に触れた。

「お前が秘書だから、立場があるのは知っている。……全部分かってる」

それでも、と続ける。

「もう限界だ」

その指が、そっと私の髪をすくう。

「お前が他の男と結婚する姿なんて、想像したくもない」

私は息を呑んだ。

「水瀬」

名前を呼ばれる。

「俺のそばにいろ」

 その声は、命令のように強い。

「社長……」

 言いかけた瞬間だった。

 玲司の顔が近づく。

 距離が、なくなる。

 唇が触れた。

 優しく――

 けれど逃げられないほど強く。

 私は思わず目を閉じた。

 胸の奥が、熱くなる。

 何度も重なるキス。

 息が乱れる。
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