秘書ですがエリート社長に溺愛されています

第3章 秘密の恋

あの夜から、私と玲司の関係は少しだけ変わった。

でも会社では、何も変わらない。

少なくとも、周りから見れば。

「社長、本日のスケジュールです」

 私はいつものように社長室で資料を差し出した。

 玲司は書類を受け取りながら、私を見る。

「十時から役員会議です」

「分かった」

 短い返事。いつもの社長の顔。

 それなのに。

「水瀬」

「はい?」

顔を上げた瞬間――腕を引かれた。

「え……」

気づいた時には、玲司の顔がすぐ目の前にあった。

そして、唇が触れた。

ほんの一瞬のキス。

すぐに離れる。

「しゃ、社長……!」

私は思わず声を出しそうになった。

玲司は平然としている。

「何だ」

「今……!」

「誰も見ていない」
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