秘書ですがエリート社長に溺愛されています
玲司の表情が固くなる。

「何のつもりですか」

 副社長は肩をすくめた。

「何って、普通の見合いだよ」

 そして私を見る。

「いいじゃないか」

 軽く微笑む。

「こんな綺麗な人なら大歓迎だ」

玲司の机を回り込み、私のすぐ前に立つ。

「どう?」

 さらっと言う。

「食事でも行こうか」

 その瞬間。

 玲司が立ち上がった。

 私と副社長の間に入る。

 はっきりと。守るように。

「副社長」

 声は低い。

「彼女に触れるのはやめてください」

 副社長は少しだけ目を細めた。

「おや」

「水瀬は」

 玲司は私の肩を引き寄せる。

「俺の恋人です」

 私は驚いて玲司を見る。

 玲司は続けた。

「既に深い仲で、愛し合っています」

 社長室が静まり返る。
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