秘書ですがエリート社長に溺愛されています
副社長はくすっと笑う。

「そんなに怖がらなくてもいい」

 顔を近づける。

「俺の体で、ひいひい泣かせてみたいと思ってただけだ」

「いや……!」

 その瞬間だった。

 ガタン、と襖が大きく開いた。

 次の瞬間、副社長の体がぐっと後ろへ引き離される。

「……!」

 副社長が驚いて振り向いた。

「おい……」

 低い声。

「あ、玲司!おまえ!」

 そこに立っていたのは玲司だった。

 鋭い目で副社長を睨んでいる。

 玲司は私の腕を掴み、素早く自分の後ろへ引き寄せた。

 そしてはっきり言う。

「美咲を抱いていいのは」

一瞬の沈黙。

「この俺だけだ」

 副社長は一瞬黙ったあと、肩をすくめた。

「やっと来たか」

 玲司は私の方へ振り向く。

「美咲」
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