秘書ですがエリート社長に溺愛されています
社長室のソファーに座る会長は、腕を組んでこちらを見ていた。

「まったく」

 少し呆れたような声。

「土壇場で惚れた女を奪うとはな」

 玲司は何も言わず、私の肩に腕を回したままだった。

「だが」

 会長はふっと笑う。

「やっとお前も結婚するのか」

 そして私の方を見る。

「水瀬さん」

「は、はい」

「跡継ぎを早く産んでくれよ」

 私は一瞬固まった。

「玲司の子供だ」

 かあっと顔が熱くなる。

「か、会長……」

 玲司がため息をついた。

「父さん、そろそろ社長室から出て行ってよ」

 会長は眉を上げる。

「はあ?」

 玲司は私を抱き寄せた。

「俺達、早く子供作らないと」

「玲司さん!」

 思わず声を上げてしまう。

 玲司は楽しそうに笑う。
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