魔力0の訳あり王女、最狂につき取り扱い注意
つまり皇帝になったばかりのヴィクトールのために実績をとのことなのだろう。
長年に渡り誰も成し遂げられなかったサンドラクト王国との和解。
もし罠などでなければ間違いなく求心力は高まるはずだ。


『何故、俺を選んだのですか?』


その言葉にサンドラクト国王は目を見開く。


『なんとなくに決まっている。ワシの勘だ!』

『はぁ……』

『ガハハッ、結構当たるんだぞ』


聞いた自分が馬鹿だったと思えるほど豪快な笑いだった。
しかし皇帝としてサンドラクト王国との同盟はおいしい話だ。
余計な争いも避けられる。面倒なことにはならないだろう。


『もし彼女が死んでも責任は取りませんよ』

『ハハッ、シャルレーヌは殺しても死なんよ。それよりもお前の周りでは大きな変化が起こる。翻弄されるかうまく使うかはお前次第だ』

『…………』

『ワシは一切責任はとらん!』


腕を組んでそう言いきったサンドラクト国王が嘘をついているとは思えなかった。
シャルレーヌを随分と過大評価しているように見えた。


『あとは好きにしていい。使えないと思ったら切り捨てろ』

『…………は?』

『あわよくば殺してほしい。殺せるならばな……』
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