人形姫と秘密のお役目 -1-
本来なら、こういう道具に霊力を流すものじゃない。
耐えられるように作られていないものは、いずれ壊れる。
それでも、今はそれを気にしている場合じゃなかった。
指先に集めた霊力を、そのまま押し込むように流し込むと、じわりとした抵抗が手の内側に返ってきて、馴染まない異物を無理やり通している感覚がはっきりと伝わってくる。
放たれたシャトルに、視線を合わせる。
まとわりついた黒の濃い部分だけを、狙う。
一歩踏み込んで振り抜いた瞬間、シャトルにラケットを通して霊力が流れ込み、触れた箇所から黒いもやが弾けるように散っていく。
確かに、削れている。
けれど同時に、シャトルの軌道が逸れていく。
打ち返すよりも、祓うことに意識を割いているせいで、シャトルは思っていた方向とは違う場所へと飛んでいっているからだ。
(……いい)
今はそれでいい。
返ってくる次の一打にも、同じように黒が絡みついている。
耐えられるように作られていないものは、いずれ壊れる。
それでも、今はそれを気にしている場合じゃなかった。
指先に集めた霊力を、そのまま押し込むように流し込むと、じわりとした抵抗が手の内側に返ってきて、馴染まない異物を無理やり通している感覚がはっきりと伝わってくる。
放たれたシャトルに、視線を合わせる。
まとわりついた黒の濃い部分だけを、狙う。
一歩踏み込んで振り抜いた瞬間、シャトルにラケットを通して霊力が流れ込み、触れた箇所から黒いもやが弾けるように散っていく。
確かに、削れている。
けれど同時に、シャトルの軌道が逸れていく。
打ち返すよりも、祓うことに意識を割いているせいで、シャトルは思っていた方向とは違う場所へと飛んでいっているからだ。
(……いい)
今はそれでいい。
返ってくる次の一打にも、同じように黒が絡みついている。