人形姫と秘密のお役目 -1-
結果として、シャトルは何度も狙いを外れ、ラインを越え、ネットにかかり、明らかに試合としては成立していない返球が続いていく。
「ちょっと、ちゃんとやる気あるの?」
苛立ちを含んだ声が飛んでくるが、それに意識を向ける余裕はない。
こちら側に来たシャトルを濃い部分を狙ってひたすら打つ。
それでも、もやは消えるどころか空間全体としての濃さが、わずかに増しているようにすら感じられた。
(……まずい)
確信だけが、残る。
止めなければいけないのに、この場では足りない。
圧倒的に。
その間にも試合は進み、点差は開いていく。
気づいたときには、取り返しのつかないところまで。
最後の一打も、狙いから外れたままコートの外へと落ちた。
──ビィー!
3分を知らせるタイマーの音が広い体育館に鳴り響いた。
試合終了の合図だ。
小さく響いた着地音のあと、わずかな間を置いて、周囲のざわめきが一気に戻ってくる。
「ちょっと、ちゃんとやる気あるの?」
苛立ちを含んだ声が飛んでくるが、それに意識を向ける余裕はない。
こちら側に来たシャトルを濃い部分を狙ってひたすら打つ。
それでも、もやは消えるどころか空間全体としての濃さが、わずかに増しているようにすら感じられた。
(……まずい)
確信だけが、残る。
止めなければいけないのに、この場では足りない。
圧倒的に。
その間にも試合は進み、点差は開いていく。
気づいたときには、取り返しのつかないところまで。
最後の一打も、狙いから外れたままコートの外へと落ちた。
──ビィー!
3分を知らせるタイマーの音が広い体育館に鳴り響いた。
試合終了の合図だ。
小さく響いた着地音のあと、わずかな間を置いて、周囲のざわめきが一気に戻ってくる。