人形姫と秘密のお役目 -1-
【side 朔】 不思議な少女
俺──月城朔は陰陽師だ。
普通の人には見えないものを見て、悪いものを祓うあちら側の人間。
ただ、表向きは朝起きて、制服に袖を通し、いつもの道を歩き、何の変化もない教室へ入り、クラスメイトと一緒に授業を受けている。
それだけは、ずっと変わらない。
けれど最近、その“いつも通り”が、少しずつ歪み始めている。
この学園の生徒が突然ペンを握りしめたと思えば、意味の分からない線を紙へと刻み始めることがある。
ガリ、と乾いた音だけが教室に落ちて、それまで笑っていた表情が顔から抜け落ちる。
まるで別の何かに、乗っ取られているような。
書き終えた瞬間、その生徒は糸が切れたように机へ倒れ、慌てて周りの人間の手によって保健室へ運ばれていく。
そして目を覚ましたときには、自分が何をしたのかすら覚えていない。
クラスメイトは多少心配するが、本人が出来事を覚えていないとなると「二重人格?」と笑って終わらせる。
ただ、俺はそれで済ませられない。
普通の人には見えないものを見て、悪いものを祓うあちら側の人間。
ただ、表向きは朝起きて、制服に袖を通し、いつもの道を歩き、何の変化もない教室へ入り、クラスメイトと一緒に授業を受けている。
それだけは、ずっと変わらない。
けれど最近、その“いつも通り”が、少しずつ歪み始めている。
この学園の生徒が突然ペンを握りしめたと思えば、意味の分からない線を紙へと刻み始めることがある。
ガリ、と乾いた音だけが教室に落ちて、それまで笑っていた表情が顔から抜け落ちる。
まるで別の何かに、乗っ取られているような。
書き終えた瞬間、その生徒は糸が切れたように机へ倒れ、慌てて周りの人間の手によって保健室へ運ばれていく。
そして目を覚ましたときには、自分が何をしたのかすら覚えていない。
クラスメイトは多少心配するが、本人が出来事を覚えていないとなると「二重人格?」と笑って終わらせる。
ただ、俺はそれで済ませられない。